日本人の英語の改善法

 海外どこに行っても普通にやりくりしています。すごいですね!って言われるのですが、個人的にはそうは思いません。コミュニケーションを取る方法というものを子供のころからどれだけテストしているか、という場数に依存するのではないのかなぁ?と思います。日本人は幼少時に言語で苦労するという経験がほとんどないと思われますから、大人になってからコミュニケーション力を上げようと思っても、なかなかうまくいかないのですよね。
 そして、日本人は文法を重視する傾向があって、実際に文法は大切なんだけど、本当に必要な文法って二つだけなんだよね。付加疑問文と仮定法。この二つは知らないと絶対ダメだけど、正直それ以外は不要です。ケーキを指さして"I can ate a this?"とかでも通じるし、肯定文を出すのか疑問文を出すのか、さえ理解できていればまったく何の問題もない。でも日本人は、次にどちらが相手から飛んでくるのか、事前に理解できないようです。
 日本人の英語が理解されないのが文法に起因するということは100%ないと断言できますね。言葉が通じない理由の半分は音量。単純に、声が小さい。残りの半分は発音が悪いから。例えば"opal"は最初にアクセントのあるオウパルですが、なぜか日本人はパーと伸ばしたがるうえ、なぜか日本語と同じはずの「あー」と伸ばす音を気取って変な発声にしてしまうので、"pearl"と言っているように聞こえます。声量を3割増しにして、2音節以上ある言葉はアクセントに注意する。たったそれだけで、日本人の英語は劇的に改善すると思います。分かってもらえるかどうか不安だから声が小さくなり、よけいに理解してもらえなくなる。それが悪循環に陥っている日本人の英語です。
 別項目でも書いたけれど、とにかく「主張すること」に慣れないとダメですね。言わなくても理解してくれるだろうという思想は海外ではまったく通用しません。英語圏に行くと純英語系の民族は3割ほどしかいません。彼らは普段、他民族系の下手な英語を聞き慣れています。文法やスペリングが支離滅裂でも通じてしまう世界なので、気後れしないでほしいですね。

 文法的に重要な付加疑問文と仮定法については、日本人はもっと慣れる必要があると思いますし、もっと英語で両者について話すべきだと思うのです。日本人は驚くほど、英語で付加疑問文も仮定法も話しません。
 でも、日本語だと普通に両者にあたることを話していたりします。「あの子、おれに気があるやん?」「スーパーに行ってきたんでしょ?」などですね。"Did you go to supermarket, didn't you?"。仮定法のほうは、「あー10分早く家を出てればよかった!!」"I should've left 10 minutes earlier."みたいなのですね。
 どちらも日本語できわめて基本的なやり取りなのに、英語だとまったく話さないというあたり、日本人は日本語を英語に訳して話そうとするけれど、そのことは英語にぱっと訳せない文章は話さない、という傾向が見えてくるかなと思います。先に仮定法のほうから言いますと、この表現は仮定法以外では話せない内容だから、知らなければ「〜〜〜しとけば(しなけりゃ)良かった!」という内容を話せないということになります。そうすると、会話が極めて窮屈になると思うのです。仮定法のほうはもう文例を発音とともにいっぱい覚えたほうが良いと思うのです。I shouldn't have overslept so much!(こんなにたっぷり寝坊すんじゃなかった!)
 付加疑問文のほうは、単純な疑問文よりもやんわりとさせたり、あるいは相手に「そうだね」って言ってもらいたいというニュアンスが含まれています。付加疑問文は極論、話さなくても問題ないかもしれませんが、相手が付加疑問文で聞いてくることはかなり頻繁にあるので、レスポンスが正しくないとダメです。"Didn't you surf yesterday, did you?"(昨日サーフィンしてないよな?)って聞かれて、していないときに"Yes I didn't."って答える日本人が無茶苦茶多い。付加疑問文でも、イエスノーは普通の疑問文と同じです。やった(yes)か、やらなかった(no)か、どちらかでしか答えられない。正反対のレスポンスを返すから、日本人と話してもわけわからん、みたいに思われてしまうのですよね。
2015.11.16記