プロ野球のストについて

プロ野球のストについて。

土日だけのストなんて意味あるんかいな?とは思ったけど、今日(月曜日・祝日)のファンの集まり具合を見るに、それはそれでよかったのかもしれない、と思った。

ストに至った経緯でもっとも大きな引き金となったのは、西武の堤オーナーの発言だと思う。
「もうひとつの合併が進行中」
たとえ本当に進行していたとしても、この発言は全く余計であった。
選手会に球界の縮小志向を植えつけただけ。
ダイエーとロッテの合併だってことは堤オーナーは分かっていたはずだけど、ダイエーは私企業でありながら、実際には政治的な問題を多分に孕んでいる企業なのである。
どうも”合併は成立する”っていう印象を勝手にもっていたとしか思えない。
その合併が破談になるや、水際にはみずからロッテとの合併に乗り出したものの、8:2の合併比率を持ち出してロッテが激怒。
結局もうひとつの合併は実現しなかった。

巨人の滝鼻さんの発言も大きい。
「今後、球団が縮小するような動きが出たときには、機動的に対応する」
なぜ「縮小」なのか。
今回の労使交渉でも問題になっていたけど、なぜ拡大には機動的に対応できないのだろう?

球界、とくにパリーグは慢性的な赤字である。
ダイエーほどの集客力をもっても黒字にできないのが実情。
そこに球界の構造問題があるのは明らかだけど、経営者側はその対応を誤った。
一気に10球団一リーグ制になだれこもうとした。
読売は北海道や九州での新聞拡販、パ各球団は巨人戦の放映権を目当てに。
でも、拙速だったね。
堤オーナーの発言さえなければ、選手会側に年俸問題など、もっと譲歩を迫れたはずなのにね。

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(A)合併の話が出た時期がおかしすぎ。

だって、近鉄もオリックスも、どっちも優勝が望めず、プレーオフすら期待薄となってから発表された。
もし、どちらかが優勝争いに加わっていたりしたらこんな騒ぎは少なくともあの時期には起こらなかったと思う。
経営者側はセコイと思う。

(B)決算を毎年公表しない理由が良く分からない。

今回の騒動で、オリックスおよび近鉄球団の決算が発表されたけど、なんでこの期に及んで出すのかが分からない。
苦しい苦しいっていうなら毎年出せよ、と思う。
決算報告の義務はないけど、穿った見方をすると「苦しいのは元からわかっていたはずだろ。なんでいまさら言い出すんだよ!」となる。

(C)渡辺前オーナーと堤オーナーの談話が出ないのが不思議。

阪神の野崎社長、久万オーナーとかを筆頭に、各球団のトップが談話が発表されているのに、なんでこの2人のは発表されないんだろう。
堤オーナーなんか、新規参入にどんな意見をもっているかは火を見るより明らか。
1リーグにしたいから新規参入はできないと思っているに決まっている。
でも当然そんな話は出ず、それどころか審査に時間がかかるとかそんなコメントすらしない。

渡辺前オーナーは今は発言をする立場にないかもしれないけど、この人もストへの引き金を引いた一人ともいえる。
「たかが選手が」「スト?どうぞやったらいい」なんて言ってるのである。
実際にやられてみてどう思いますか?ぐらいのことはどこかのマスコミは絶対に聞きにいってるはずである。
院政いとわろし。

(D)審査するってどういう意味なんだろう?

近鉄球団は事実上つぶれたのである。
ほかにも慢性赤字の球団が多いのだし、一体どこが新規参入球団を審査するの?って感じ。
むしろ、審査した結果、現在球団をもっている企業が警告を受けたりはじかれたりする可能性のほうが高いのではないだろうか。
NPB側が審査する、っていいたいんだろうけど、ほんとうにあなたたちにそんな権限あるの?
純粋にそう思います。

(E)経営者側の足並みについて

ストにより日本ハムは2〜3億円、中日に至っては5億円を越える損害を蒙ったが、両球団とも選手への損害賠償請求はしないと決めた。
ロッテの瀬戸山代表は「損害賠償請求することになると思う。12球団一緒です。」と話していたけど、実際には違った。
(世論から判断するにたとえ請求しても認められないのだから訴えないほうが得策だろうしね)
新規参入に関しても、阪神、中日、広島などは好意的に映った。
結局経営者側もパ6チーム+巨人vs残り5球団、に別れてしまってるのだろう。
実際にはお互いのことを苦々しく思っているんだろうなあ。

(F)今週のストはあるのか?

今週は巨人ー阪神という伝統の一戦がある。
目玉カードで、ストとなれば6億円を越える損害がでることは確実。
損害を受けるのは巨人だから、どうなるのか興味深い。
なんだかんだ言っても損得には敏感な企業だからねぇ。
巨人の代表がいち早く交渉再開を訴えているのは、今週のカードが消えたら損害が大きすぎるからに決まっている。
自球団の利益というエゴが球界再編の意向を上回れば(世論のこともあるしね)、今週は妥結案を出すかもしれない。
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