道路公団改革の悲惨な結末

ついに空中分解(2003.12.22)

小泉政権の2つの柱の1つといってもいい、道路公団改革。
(もう一つは郵政民営化だ)
田中一昭、松田昌士の両委員が辞任するという。
過日、道路公団民営化委員会の結論を出すときももめにもめた。
民営化反対派の今井氏が委員長を辞任、中村氏はそのとき以降ほぼずっと欠席。

最近、再び俎上に上った。
結局、民営化委の結論は骨抜きにされた。
松田、田中氏に加え、川本さんも加えた3人が反発したのはよくわかる。
だって、全然別モンになってるんだもん。
首相はあいかわらずリーダーシップを発揮するどころか「最終結論を尊重するように」と、口だけである。
もっとも、民営化委の結論が政治的に不可能なことは小泉さんは感じ取っていただろうけど。
こんな態度じゃ、愛想尽かすよね、普通。

市場原理を導入して、無駄な道路を作らせないことが民営化委(というより、松田、田中、川本+猪瀬)の結論。
それが、単なる建設コストの削減っていうものにすりかえられた。
国交省幹部のコメントは「建設コストを大幅に下げれば、地方の路線でも収支や採算性の評価は高まる」っていうもの。
その言葉に誤りはないのだが、採算性が良くなろうが、赤字のものを作るってことは国民負担が雪達磨式になることにかわりはないのである。
っていうか、コストなんてすでに徹底的に叩かれて下げられていないとおかしいのである。
今まであほほど道路作ってきて、「用地買収も建設コストもいいなりでした」、じゃふざけすぎ。

丸投げの殿様、っていうふうに小泉さんは言われてる。
リーダーは別に丸投げでも構わないとは思う。
ただ、それは、丸投げにした先の説明をよく聞いて、しかもそこに言われたことをリーダーシップをもってやり遂げることが前提である。
丸投げにするわ、リーダーシップを発揮するどころか腰折れするわ、じゃ、話にならんね。ほんと。
こんな首相を国民は望んでいないと思うのだが。

真の勝者は誰か?(2003.12.23)

猪瀬氏はフィクサーだ、などと委員から叩く声が漏れたという。
松田氏はJR東日本の社長、会長にして国鉄民営化に先鞭をつけた人。
川本さんも母にして、現役バリバリのアナリスト。
に比べれば、猪瀬氏は所詮作家である。
経営感覚などないに等しいな、と思うような発言は随所に見られた。
それは、たとえば、道路公団が出していた財務諸表を信頼していたこと、とか。

今井、松田、川本、田中、少なくとも4委員は勝者とは言いがたい。
道路公団はどうか?体裁こそ民営化とはいえ、実態は何も変わらない。
真の勝者は道路公団か?と思わせる。
と思わせといて、実はいちばん得をしたのはおそらく国土交通省である。
なぜか?
今回の話が出る前まで、国交省は一般道路しか作ることができなかった。
高速道路を作れたのは公団だけだったから。
だが、今回のことが通れば、赤字の高速道路を作ることができることになる。
これは恐ろしい利権である。
一部を吸われたのだから、道路公団も勝者ではあるまい。
今回、最もにんまりなのは国交省であろう。
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