加藤周一氏、逝去



加藤周一さんが死去。
惜しい人をなくした。日本の損失だよ・・・

言わずと知れた日本文化の第一人者。
日本だけではない。その博識は世界においてもまれな存在だったと思う。
よく読み、よく勉強し、終始一貫した姿勢を持っていた氏の姿勢が自分に与えた影響はとても大きい。
日本文化は雑種文化、と論じられたのも若くして世界へ行き、鬼畜米英というような思想にもならず欧米かぶれに支配されることもなかったからだろう。
自身も海外で過ごした時期はそれなりにあるわけで、氏ほどの知性も知識もなくてもいろいろな価値観を知っていることを誇りに思っているよ。

文章は難解で知られ、高校時代などにはよく泣かされたものだった。
筆致も講演も難解さなどが一緒なのも氏らしかったところ。
簡単に書いてください、簡単に講演してください、とよく新聞関係者や出版関係者、講演関係者に注文をつけられていたけど、そんな注文どこ吹く風。
読者・聴衆のレベルを誰よりも知っていたのは氏だし、それよりもなによりも、専門的なことは単純に平易なことで言いかえられるものではない、ということを分からせてくれたのも氏であった。
読者や聴衆に理解してもらうのも仕事だけど、それらに迎合して話の本質が変わってはおかしいものね。

よい読者でありたい、よい聴衆でありたい。
氏の文章に触れ、氏の講演を聞くたびにそう思い、自己向上心をたき続けられてきたものだった。
本当に残念でならない。合掌。
This page is written in HTML 4.0