ダイエットと健康(その34)

塩分を考える

表題を「ダイエットの方法」から「ダイエットと健康」に変えたのだから、いつかはダイエットとかかわりの薄い項目も書こう、と思っていたのですが、とりあえず初回?かな。
言葉がひっかかるので、減塩しょうゆってのについて調べてみました。


しょうゆには、「濃口しょうゆ」「薄口しょうゆ」っていうのがあります。
自分は関西の出身なのでこの表記に見慣れていたのですが、東京に出てこの分類がなくなっていたので驚きました。
「薄口しょうゆ」と「薄塩しょうゆ」に分類されていたのです。

薄口しょうゆ、っていうのは濃口しょうゆの発展途上のものに塩を加えてできます。
だから色が薄く、食塩量が多いのです。
言ってみれば、「濃口しょうゆ」=「薄塩しょうゆ」なんですよね。
しょうゆの摂りすぎは悪、っていう風潮があるせいか、濃淡でなくどちらも「薄い」って言う風に売っているのです。
商魂たくましいね。東京人。

基本的に塩分は高血圧の元として敬遠されがちですが、新陳代謝、神経伝達などから必要不可欠なものです。
大人だと10g強は摂取しないと生命活動が維持できません。
発汗の多い夏では汗として消費されるのでもう少し必要です。
夏の暑い時期にどばっと汗をかくとめまいがしたりしますが、塩をなめるとすぐに直ります。

あと、ちなみに高血圧と塩分の関係は、統計的には実証されていません。
無関係である、と言い切ることはできませんが、日本人の高血圧は9割以上遺伝的要因です。
でも、塩だけで自殺することもできますから(しょうゆを飲みまくって自殺したという記録もある)、やっぱり摂りすぎはよくないでしょう。

塩分にも化学精製塩(市販の塩です)、再生自然塩、自然海塩、天然海塩などがあります。
市販の塩は塩化ナトリウム99%以上で他の成分はありませんが、他の塩(粗塩と呼ばれます)にはナトリウム以外の成分も多く含まれています。
中でも重要なのは塩化マグネシウム。
マグネシウムイオンは+2価(ナトリウムイオンは+1価)で水の水素結合を切断する力が強く、水のかたまり(クラスター)を小さくしてくれます。
そのおかげで水が身体中のいろんな組織に行き渡りやすくなります。
市販の普通の塩よりも代謝が早くなり、神経伝達が早くなります。

塩分は悪、なのではなく、すべての塩分を一括に考えていることに問題があるのですね。
ミネラル塩ならそんなに神経質にならず、普通に摂取しても問題はないと考えます。

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参考(上から、ミネラルが多い順)

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・天然海塩
海水だけを元に塩田で作られる。添加・加熱処理は一切なし。
海の中に存在するミネラルのほとんどが含まれる。

・自然海塩
天然海塩を加熱処理したもの。
ミネラル分は減少しているものの再生自然塩よりは多い。

・再生自然塩
塩化ナトリウムに他のミネラルを混ぜて炊き直して作る。
熱に強い他のミネラルが数種類含まれる。

・化学精製塩
イオン交換で作る。塩化ナトリウム99%以上。他のミネラル成分は含まれない。


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